生前整理というと、家具や物を片付けることを思い浮かべます。でも、残された家族が本当に困るのは、物より**「情報が分からないこと」**であることが多いのです。この記事では、生前整理で残しておきたい情報と、無理なく始める方法を紹介します。

物の整理と、情報の整理は別もの

家をきれいに片付けても、通帳の場所も、加入している保険も、かかりつけの病院も分からなければ、家族はいざというとき動けません。生前整理では、物と情報の両方を意識することが大切です。物の片付けの進め方は実家じまいで最初にやることを、ここでは情報にしぼって整理します。

残しておきたい情報

  • 連絡先:親族・親しい友人・勤務先・お世話になっている人
  • お金:銀行口座・証券・クレジットカードの「ありか」(暗証番号そのものは慎重に)
  • 保険:加入している保険の種類と保険会社
  • 医療:かかりつけ医・持病・常用薬・お薬手帳の場所
  • 契約:家・光熱費・通信・サブスクリプション
  • デジタル:スマホ・PC・SNSやアカウントの扱いの希望
  • 写真・大切な言葉:残したい写真、家族へ伝えたい思い

「全部を今すぐ」でなくていい

すべてを一度に、全員に共有する必要はありません。すぐ共有するもの/もしものときに見てほしいもの/亡くなったあとに渡したいもの——情報ごとにタイミングを分けて考えると、無理なく進められます。この考え方は重要情報はいつ共有するべきか、若い世代にも関わる話として相続を自分ごとにするでくわしく紹介しています。

なお、私たち親みまもり研究所が関わるIQ121も、こうした「必要な情報を、必要な相手に、必要なタイミングで残す」という考え方を大切にしています。ツールに頼らず紙のノートで始めても構いません。大切なのは、家族が後で困らない形にしておくことです。

物の整理で手が回らないときは

物の量が多く、情報整理まで手が回らないときは、生前整理・遺品整理の相談サービスを選択肢の一つとして持っておくと、負担を分けられます。料金・対応エリア・サービス内容は各社で異なるため、必ず公式サイトでご確認ください。

家族で確認しておきたい情報リスト

  • 連絡先・緊急連絡網
  • 口座・保険・契約の「ありか」
  • かかりつけ医・常用薬・持病
  • デジタル(スマホ・アカウント)の扱い
  • 残したい写真・伝えたい言葉

まとめ

生前整理の本当の目的は、残された家族が迷わないこと。物と一緒に、連絡先・保険・医療・希望といった情報を、できる範囲から残しておきましょう。親側の備えは離れて暮らす親の「もしも」に備えてもあわせてどうぞ。

預金や不動産の管理を元気なうちに考えておきたい場合は、親の認知症と資産管理(家族信託の仕組みと注意点)も参考になります。