親の入院や認知症、相続——そうした場面で家族が最初に困るのが、「親の資産がどこに・どれだけあるのか分からない」という問題です。この記事では、親の預貯金・証券・保険・不動産・年金を家族で把握・整理する方法を、順番に解説します。あわせて、親の資産整理をきっかけに自分自身の資産形成を考える場合の基本にも触れます。
本記事には広告・プロモーション(PR)が含まれます。紹介しているサービスは選択肢の一つであり、利用を強制するものではありません。投資には元本割れを含むリスクがあります。制度・手数料・条件は必ず公式サイトの最新情報をご確認ください。
本記事は一般的な情報の整理であり、特定の金融商品の購入や投資を勧めるものではありません。投資の判断はご自身で行い、税務・相続・資産運用の個別の判断は、税理士・金融機関などの専門家にご確認ください。 制度や手数料は変更されることがあります(本記事は2026年9月時点の情報です)。
なぜ親の資産を把握しておく必要があるのか
親の資産が「どこにあるか分からない」ままだと、いざというときに大きな負担になります。
- 認知症などで口座が凍結されると、家族でも引き出しにくくなる
- 入院・介護の費用を、どこから出すか分からない
- 相続時に遺産の全体像がつかめず、手続きや分割が長引く
- ネット銀行・ネット証券は書類が届かず、存在に気づけないことがある
大切なのは、金額の細部まで聞き出すことではなく、「どこに・何があるか」の“ありか”を共有しておくことです。
最初に確認したい資産
次のような資産があります。抜け漏れがないよう、種類ごとに確認しましょう。
- 銀行口座(普通・定期。ネット銀行も含む)
- 証券口座(株式・投資信託・債券など)
- 株式・投資信託(証券口座内の保有商品)
- 保険(生命保険・医療保険・個人年金など)
- 不動産(自宅・実家・土地。相続時は名義の確認も)
- 年金(公的年金・企業年金・iDeCoなど)
- その他(財形・社内預金・暗号資産・貸金庫など)
負債(住宅ローン・借入)も、資産とあわせて確認しておくと安心です。
資産一覧を作る方法
「どの金融機関に・どんな資産があるか」を、1枚の一覧にまとめます。金額は概算で十分で、まずは“ありか”を押さえることが目的です。
- 金融機関名/種類(口座・保険・不動産など)/連絡先・支店
- 保管場所(通帳・証券・保険証券のありか)
- 担当者や窓口があれば、その連絡先
一覧づくりの考え方は、離れて暮らす親の「もしも」に備えて共有しておきたい情報や、生前整理で家族に迷惑をかけないために残しておきたい情報も参考になります。
通帳・証券口座・保険証券の保管場所
意外と困るのが「書類のありか」です。通帳・キャッシュカード・保険証券・不動産の権利証などの保管場所を家族で共有しておきましょう。ネット専業の口座は紙の書類が届かないため、サービス名だけでも一覧に残すことが特に重要です。
親本人と話しておきたいこと
お金の話は切り出しにくいものです。**「相続のため」ではなく「もしものときに家族が困らないため」**と伝えると、受け入れられやすくなります。話すきっかけづくりは、重要情報はいつ共有するべきかも参考にどうぞ。
パスワードをそのまま共有することの危険性
ネット銀行・ネット証券の利用が広がり、「親のパスワードを預かって管理しよう」と考える方もいます。しかし、パスワードをそのまま共有・保管するのは避けるべきです。
- 不正利用・情報漏えいのリスクがある
- 多くの金融機関で、本人以外の利用は規約上認められていない
- パスワードの使い回しがあると、被害が連鎖する
共有すべきは「パスワードそのもの」ではなく、**「どこに口座があるか」という情報の“ありか”**です。安全な管理の考え方は家族のためのパスワード管理入門、詐欺・フィッシングへの備えは親のスマホを狙う詐欺・フィッシング対策もご覧ください。親が暗号資産を持っている場合の考え方や、サービス料金の暗号資産決済についてはIQ121が暗号資産決済に対応|家族情報・終活サービスにも広がる新しい支払い方もあわせてどうぞ。
資産情報を家族で安全に残す方法
資産の一覧は、「見つけられること」と「守られること」の両立が大切です。
- 一覧は紙とデータの両方に、置き場所を家族で共有
- パスワードは含めず、“ありか”と連絡先を中心に
- 更新日を書き、年に一度など定期的に見直す
相続発生後に確認すること
親が亡くなった後は、資産の把握が相続手続きの土台になります。金融機関ごとの残高証明、証券の保有状況、不動産の名義などを確認します。手続きの全体像は親が亡くなった後にやること一覧にまとめています。手続きが複雑で困る場合は、相続に慣れた専門家へまとめて相談する方法もあります。
証券口座に株式や投資信託が残っていた場合
親の証券口座に株式や投資信託が残っていた場合、それらも相続の対象です。**相続人名義の口座へ移管(移す)**手続きが必要になるのが一般的で、同じ証券会社に相続人の口座が必要になることもあります。売却の要否やタイミング、税金(譲渡益・配当)については、個別事情で変わるため、証券会社や税理士に確認しましょう。相続した不動産をどうするかは親の実家を相続したらどうする?も参考になります。
親自身がこれから資産形成をする場合
「親の資産を整理していたら、自分の老後も気になってきた」——そう感じる方は少なくありません。親の資産整理をきっかけに、自分自身の資産形成を考え始めるのは自然な流れです。
証券口座をまだ持っていない場合は、NISAや投資信託・株式などを扱う証券会社を比較して検討する方法があります。証券会社の一つとして松井証券のサービス内容を確認する(広告・PR)のも選択肢の一つです。ただし、投資には価格変動があり、元本割れとなる可能性があります。仕組みとリスクを理解したうえで、ご自身で判断してください。
NISA・iDeCo等を考える場合の基本
自分の資産形成を考えるとき、税制優遇のある制度としてNISAやiDeCoがあります。いずれも「必ず得をする」制度ではなく、投資商品なので元本割れの可能性があります。
- NISA … 一定額までの投資で得た利益が非課税になる制度(金融庁 NISA特設サイト)。
- iDeCo … 掛金が所得控除の対象になる私的年金。ただし原則60歳まで引き出せず、手数料もかかる(iDeCo公式サイト)。
制度は改正されることがあり、本記事は2026年9月時点の一般情報です。詳しくは40代・50代から老後資金を考える|iDeCoの基本で解説しています。税制の扱いは国税庁、各社のサービス内容は公式サイトでご確認ください。
まとめ
親の資産整理は、次の順番で進めると落ち着いて取り組めます。
- “ありか”を把握する(口座・証券・保険・不動産・年金の一覧化)
- パスワードは共有せず、情報の置き場所を家族で決める
- 相続に備え、手続きの全体像も知っておく
そして、親の資産を見直すことは、自分自身のお金を考えるきっかけにもなります。相続手続きの流れは親が亡くなった後にやること一覧、実家をどうするかは親の実家を相続したらどうする?、自分の老後資金はiDeCoの基本、親の生命保険・医療保険や家計の見直しは親の保険、把握していますか?もあわせてご覧ください。認知症で口座や不動産の管理に困る前の備え(家族信託など)は親の認知症で資産管理に困る前に|家族信託の仕組みと注意点で解説しています。